石垣島は虫が多い?旅行前に知るべき種類と完璧な対策法
南国の楽園、石垣島への旅行計画は心躍るものですが、同時に「虫が多い」という噂に不安を感じていませんか。温暖な気候が育む豊かな自然は、多様な生き物の住処でもあります。せっかくの素晴らしい体験が、虫との遭遇によって台無しになるのは避けたいものです。
特に、慣れない土地でのホテル滞在やレンタカーでの移動、そしてジャングルトレッキングなどのアクティビティ中に、どのような虫に注意すべきか気になるところでしょう。
この記事では、石垣島の旅行で遭遇する可能性のあるヤモリや巨大なゴキブリ、ヤスデ、そして痒みや痛みをもたらす蚊やハチ、クモ、さらには毒を持つハブに至るまで、その種類と生態を解説します。
さらに、空港に到着した瞬間から実践できる具体的な対策をシーン別に紹介。肌の露出を避ける服装の選び方から、効果的な虫除けスプレーの使い方、万が一刺された場合に備えておくべき薬の知識まで、あなたの不安を解消するための情報を網羅しました。
この記事を読めば、石垣島の虫への理解が深まり、万全の準備を整えて旅行を心から楽しめるようになります。
- 石垣島で遭遇しやすい虫の種類と特徴
- シーン別の具体的な虫対策の方法
- 旅行前に準備すべき服装や持ち物
- 万が一刺された場合の適切な対処法
石垣島は虫が多い?遭遇しやすい虫の種類

- 家の守り神?益虫のヤモリ
- 巨大なゴキブリとの遭遇率
- 大量発生するヤスデへの注意点
- 強力な痒みを引き起こす蚊
- 毒を持つ危険なハチの種類
- 意外と大きい石垣島のクモ
- 毒蛇ハブに遭遇する可能性
家の守り神?益虫のヤモリ
石垣島で宿泊施設に入った際、壁に張り付いているヤモリに驚くことがあるかもしれません。ヤモリは漢字で「家守」と書くように、古くから家の守り神として親しまれてきた存在です。
その最大の理由は、ゴキブリやハエ、蚊といった害虫を捕食してくれる点にあります。ヤモリが室内にいるということは、それだけ餌となる虫がいる証拠でもありますが、彼らが人間にとって不快な虫を駆除してくれる益虫であることは間違いありません。
見た目が苦手な方もいるかもしれませんが、人間に対して直接的な危害を加えることはなく、毒も持っていません。
ただし、デメリットとしてはフンをすることが挙げられます。壁や床に黒い小さなフンを見つけたら、それはヤモリのものである可能性があります。また、素早い動きや突然の出現に驚かされることもあるでしょう。
もしどうしても室内で遭遇したくない場合は、ドアや窓の開閉を素早く行い、網戸をしっかり閉めることで侵入のリスクを減らすことができます。
巨大なゴキブリとの遭遇率
本州でも見かけるゴキブリですが、石垣島をはじめとする南西諸島に生息する種は、その大きさに驚かされることが多いです。特にワモンゴキブリやヤマトゴキブリといった大型の種は、体長が4cmを超えることも珍しくありません。
これらのゴキブリは、高温多湿な環境を好み、特に夜間に活動が活発になります。飲食店や宿泊施設では専門業者による駆除が行われていますが、それでも窓の隙間や排水溝などから侵入してくる可能性はゼロではありません。
遭遇率を減らすためには、いくつかの対策が有効です。まず、食べ物の管理を徹底することが大切です。お菓子や果物などを室内に放置せず、密閉容器に入れるか冷蔵庫で保管してください。
また、窓やドアは開けっ放しにせず、網戸がきちんと閉まっているかを確認する習慣をつけましょう。万が一遭遇してしまった場合に備え、市販の殺虫スプレーを用意しておくと安心ですが、噴射後は十分な換気を心がけてください。
大量発生するヤスデへの注意点
ヤスデはゴキブリやハチのように直接的な健康被害をもたらす虫ではありませんが、その見た目と大量発生する習性から不快害虫として知られています。
特に梅雨の時期になると、コンクリートの壁や地面をびっしりと埋め尽くすように大行進することがあり、初めて見る人にとっては衝撃的な光景かもしれません。
ヤスデは湿った落ち葉や腐葉土などを食べるため、自然豊かな場所で発生しやすい傾向にあります。ムカデと間違われることがありますが、ヤスデはたくさんの細い脚が体の下側にあり、動きも比較的緩慢です。
危険を感じると体を丸めて防御姿勢をとり、独特の臭いがする液体を分泌することがあります。この液体が皮膚に付着すると、人によってはヒリヒリとした刺激を感じる場合があるため、直接手で触れないように注意が必要です。
宿泊施設の周りや観光地の散策路などで見かけても、刺激せずにそっとしておくのが賢明です。万が一、室内で発見した場合は、ティッシュなどで掴んで屋外に逃がすか、殺虫剤で駆除しましょう。
強力な痒みを引き起こす蚊
石垣島の豊かな自然は、蚊にとっても絶好の繁殖場所です。特にヒトスジシマカは、昼間でも活動し、強力な痒みを引き起こす厄介な存在です。草木が茂る場所や水たまりの近くには、特に多くの蚊が生息しています。
蚊は、ただ痒みを引き起こすだけでなく、感染症を媒介するリスクも持っています。日本国内での感染は稀ですが、デング熱などの蚊媒介感染症のリスクはゼロではありません。そのため、石垣島旅行では蚊に刺されないための対策が非常に大切になります。
具体的には、後述する服装の工夫や虫除けスプレーの活用が基本となります。特に肌の露出が多くなる夏場や、ジャングル、マングローブ林など自然の中でのアクティビティに参加する際は、念入りな対策を心がけてください。
ホテルやコテージなどの宿泊施設では、ベープマットや蚊取り線香といった備品が用意されていることも多いので、有効に活用すると良いでしょう。
毒を持つ危険なハチの種類
石垣島には、スズメバチ類やアシナガバチ類など、毒を持つ危険なハチも生息しています。特にスズメバチは攻撃性が高く、巣に近づくと集団で襲ってくることもあるため、最大限の注意が必要です。
ハチは黒い色やひらひらと動くものに反応しやすい性質を持っています。そのため、山や森を散策する際は、黒っぽい服装を避け、白や黄色など明るい色の衣服を着用することが推奨されます。また、香水や香りの強い整髪料もハチを刺激する可能性があるため、使用を控えるのが無難です。
もしハチに遭遇してしまった場合は、大声を出したり、手で払いのけたりせず、ゆっくりと静かにその場を離れるようにしてください。万が一刺されてしまった場合は、アナフィラキシーショックという重篤なアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
刺された箇所を冷やしながら、速やかに医療機関を受診することが重要です。特に過去にハチに刺されたことがある方は、より注意深く行動してください。
意外と大きい石垣島のクモ
石垣島では、本州ではあまり見かけないような大型のクモに遭遇することがあります。その代表格が、脚を広げるとCD一枚分ほどの大きさにもなるアシダカグモです。
その見た目から恐怖を感じる方も多いですが、アシダカグモはゴキブリなどの害虫を捕食してくれる益虫であり、人間に対して攻撃的ではありません。臆病な性質のため、人が近づくとすぐに逃げてしまいます。
また、色彩豊かなジョロウグモなどもよく見られます。彼らは大きな巣を張りますが、毒性は弱く、人間が巣に触れない限りは特に問題ありません。
ただし、屋外の活動、特に山林を歩く際には注意が必要です。気づかずにクモの巣に顔から突っ込んでしまうと、不快な思いをするだけでなく、稀にクモ本体が衣服についてしまうこともあります。
木の枝が張り出しているような場所を歩く際は、前方をよく確認しながら進むと良いでしょう。基本的には石垣島のクモは益虫が多いと理解し、過度に恐れる必要はありません。
毒蛇ハブに遭遇する可能性
石垣島を含む八重山諸島には、強い毒を持つハブ(サキシマハブ)が生息しています。ハブは夜行性で、日中は草むらや石垣の隙間、木の穴などに潜んでいることが多いです。そのため、観光客が昼間に市街地や整備された観光地で遭遇する可能性は極めて低いです。
しかし、夜間の外出時や、草木が鬱蒼と茂る場所へ立ち入る際は注意が必要です。特に、ハブはネズミなどを捕食するため、農耕地や民家の周辺にも現れることがあります。
ハブ対策のポイント
- 夜道では懐中電灯を使う: 足元を明るく照らし、道を確認しながら歩きましょう。
- 草むらや藪に不用意に入らない: 特に夜間は絶対に避けてください。
- 石垣や側溝を覗き込まない: ハブが潜んでいる可能性があります。
万が一、ハブに咬まれてしまった場合は、パニックにならずに応急処置を行い、すぐに救急車(119番)を呼んでください。走ると毒の回りが早まるため、できるだけ安静にすることが大切です。
咬まれた箇所より心臓に近い部分を軽く縛る方法もありますが、強く縛りすぎると血流が止まり、組織が壊死する危険があるため注意が必要です。(参照:沖縄県公式サイト)
石垣島で虫が多いと感じた時のための対策

- 石垣島の空港での虫対策
- ホテルで快適に過ごすための虫知識
- レンタカー利用時の虫対策
- アクティビティ中の虫対策
- 肌の露出を避ける服装の選び方
- 効果的な虫除けスプレーの使い方
- 虫刺されに効く薬と対処法
石垣島の空港での虫対策
石垣島旅行の玄関口である南ぬ島(ぱいぬしま)石垣空港。空港ターミナルビル内は空調が効いており、衛生管理も徹底されているため、虫に遭遇する心配はほとんどありません。
ただし、注意したいのは空港から一歩外に出た瞬間です。特に、到着ロビーからバス乗り場やタクシー乗り場、レンタカーの送迎場所へ移動する際には、南国特有の植栽が多く、蚊などの虫が生息している可能性があります。
空港に到着したら、屋外に出る前に手早く虫除けスプレーを使用すると、最初の虫刺されを防ぐことができ安心です。
また、手荷物を受け取るターンテーブル周辺や出入り口付近では、荷物や人に付着して虫が侵入している可能性もゼロではありません。空港での滞在時間は短いですが、旅の始まりを快適にするためにも、少しだけ意識を向けておくと良いでしょう。
ホテルで快適に過ごすための虫知識
滞在の拠点となるホテルでの虫対策は、快適な旅行の鍵を握ります。石垣島の宿泊施設は、リゾートホテルから民宿まで様々ですが、どのタイプの施設でも基本的な対策は共通しています。
まず、ドアや窓の網戸を必ず閉めることを徹底してください。特に夜間、室内の明かりに誘われて虫が集まってきやすくなります。ベランダやテラスに出る際も、開閉は素早く行いましょう。
また、ヤモリなどの侵入経路となりうる隙間がないか、部屋に入った際に一度確認してみるのも良いかもしれません。
食べ物の管理も重要です。飲みかけのジュースやお菓子の食べかすを放置すると、アリやゴキブリを呼び寄せる原因となります。食べ物は密閉するか、冷蔵庫にしまうように心がけてください。
多くのホテルでは殺虫剤や蚊取り器を貸し出してくれるので、気になる場合はフロントに問い合わせてみましょう。自然に囲まれたコテージタイプの宿泊施設では、より一層の注意が求められます。
レンタカー利用時の虫対策
石垣島での移動に欠かせないレンタカーも、虫との遭遇ポイントになり得ます。特に、自然豊かな観光スポットの駐車場に車を停めておく際には注意が必要です。
車内に虫が侵入するのを防ぐため、駐車中は必ず窓を完全に閉めてください。少しの隙間でも、小さな虫は侵入してきます。また、車に乗り降りする際には、ドアの開閉を素早く行い、虫が一緒に入り込まないように気をつけましょう。
観光を終えて車に戻った際は、エンジンをかける前に車内を軽く見渡す習慣をつけると安心です。万が一、ハチやアブなどの危険な虫が入り込んでいた場合、慌てて運転すると事故につながる恐れがあります。
虫が苦手な方は、車内にワンプッシュ式の虫除けスプレーを乗車前に使用しておくのも一つの手です。ただし、使用する際は製品の注意書きをよく読み、十分な換気を行ってください。
アクティビティ中の虫対策
マングローブカヤックやジャングルトレッキングなど、石垣島の自然を満喫するアクティビティは、虫との距離が最も近くなる場面です。ここでは、普段以上に徹底した対策が求められます。
最も基本的な対策は、服装で肌の露出を極力なくすことです。半袖半ズボンは避け、長袖・長ズボンを着用しましょう。特に足元は、サンダルではなく、くるぶしまで隠れる靴下とスニーカーが安全です。
虫除けスプレーは、出発前に全身にムラなくスプレーしてください。汗をかくと効果が薄れるため、2〜3時間おきにこまめに塗り直すことが大切です。
帽子や首に巻くタオルにもスプレーしておくと、顔周りへの虫の接近を防ぐ効果が高まります。ガイド付きのツアーに参加する場合は、ガイドが現地の虫の状況に詳しいため、その指示に従うのが最も安全です。
肌の露出を避ける服装の選び方
前述の通り、石垣島での虫対策の基本は服装にあります。肌の露出を避けることが、蚊やブヨなど吸血性の虫から身を守る最も効果的な方法です。
服装選びの具体的なポイント
- トップス: 長袖を選びましょう。UVカット機能や速乾性のある素材だと、日差し対策や汗対策にもなり一石二鳥です。
- ボトムス: 長ズボンが基本です。ジーンズのような厚手の生地も良いですが、暑さが気になる場合は、通気性の良いトレッキングパンツなどがおすすめです。
- 色: 白や黄色、ベージュといった明るい色を選びましょう。ハチや蚊は黒や紺などの濃い色に寄ってくる習性があります。
- 足元: サンダルは市街地での利用に留め、自然の中ではスニーカーやトレッキングシューズを履き、靴下も着用してください。
暑い気候のため薄着になりがちですが、虫対策の観点からは、少し我慢してでも肌を覆う服装を心がけることが、結果的に快適な旅行につながります。
効果的な虫除けスプレーの使い方
虫除けスプレーは、石垣島旅行の必須アイテムです。しかし、ただ闇雲にスプレーするだけでは十分な効果は得られません。効果を最大限に引き出すためには、成分と使い方を正しく理解することが大切です。
虫除けスプレーの有効成分には、主に「ディート」と「イカリジン」があります。
| 成分 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| ディート | ・多くの虫に対して高い効果を発揮 ・持続時間が長い | ・年齢による使用制限がある ・プラスチック製品を溶かすことがある |
| イカリジン | ・年齢による使用制限がない ・衣類への影響が少ない ・特有の匂いが少ない | ・ディートに比べて効果のある虫の種類が若干少ない場合がある |
お子様連れの場合は、年齢制限のないイカリジン配合の製品が使いやすいでしょう。
使用する際は、肌から15cmほど離してスプレーし、手のひらでムラなく塗り広げるのがポイントです。顔に直接スプレーするのは避け、一度手のひらやティッシュに出してから塗るようにしてください。
汗をかいたり、タオルで体を拭いたりした後は、効果が薄れているため、こまめに塗り直すことが重要です。(参照:アース製薬公式サイト)
虫刺されに効く薬と対処法
どれだけ対策をしていても、残念ながら虫に刺されてしまう可能性はあります。その場合に備えて、適切な薬を準備しておき、正しい対処法を知っておくことが安心につながります。
虫に刺された際の主な症状は、痒みや腫れ、痛みです。これらの炎症を抑えるためには、ステロイド成分が配合された塗り薬が効果的です。
ステロイドには強さのランクがありますが、市販されているものであれば、中程度のランク(ミディアム、ストロング)のものを選ぶと良いでしょう。
痒みが強い場合は、抗ヒスタミン成分が配合された塗り薬や、飲み薬も有効です。(参照:第一三共ヘルスケア公式サイト)
もしハチに刺された場合は、まず安全な場所に避難し、刺された箇所を流水でよく洗い流しながら、針が残っていたら指でつまんで除去します。
その後、患部を冷やし、ステロイド軟膏を塗ってください。息苦しさや吐き気、じんましんなどの全身症状が現れた場合は、アナフィラキシーショックの可能性があるため、ためらわずに救急車を呼んでください。
まとめ:石垣島は虫が多いが対策すれば平気
この記事では、石垣島で遭遇する可能性のある虫の種類と、シーン別の具体的な対策について解説しました。最後に、旅行を快適に過ごすための重要なポイントをまとめます。
- ヤモリは害虫を食べる益虫
- 石垣島のゴキブリはサイズが大きい
- ヤスデは梅雨時期に大量発生することがある
- 蚊は強力な痒みを引き起こすため対策が必須
- ハチ対策には白っぽい服装が有効
- アシダカグモは見た目に反して益虫
- ハブは夜行性で草むらを好む
- 空港を出る前に虫除けスプレーを使うと良い
- ホテルでは網戸をしっかり閉める
- レンタカー乗車前に車内を確認する
- アクティビティでは長袖長ズボンが基本
- 虫除けスプレーはこまめな塗り直しが重要
- 刺された場合に備えステロイド軟膏を準備する
- アナフィラキシーショックの症状が出たらすぐに救急車を呼ぶ
- 事前の知識と準備が何よりも大切